企業看護師の仕事に役立つ資格「精神対話士」
精神対話士企業で働く企業看護師(産業看護師)、従業員の健康管理がおもな仕事ですが、最近ではメンタル面に関する役割やスキルが求められる傾向が見られています。サラリーマンの心の病が深刻化している現在、企業の側でもその対策が求められているのです。しかしそのノウハウがまだ十分に蓄積されておらず、企業看護師が職場におけるメンタルヘルス対策を一手に担わなければならないケースも少なくありません。
こうしたメンタルヘルスの役割は看護師の資格だけでは荷が重い場合もあります。心理学の分野での知識やスキルが求められることも多いのです。求人の段階でその方面の資格を求められることもありますし、そうでなくても職場において心理学に関する専門的な知識が求められることも少なくありません。そんな時に役立つ資格が「精神対話士」です。
この精神対話士とは患者との会話を通して心のケアを行う仕事です。簡単に言ってしまえば話をするだけが仕事です。もちろん、ただ話をするだけでなく、それを通して相手をリラックスさせ、ストレスや不安を解消することが大きな目的となります。
精神対話士のスキルがとくに役立つのが引きこもりや対人関係の悩みを抱えている人。企業で言えば人間関係で悩んでいる人や、すでに心の病を発症して休職してしまっている人、あるいはその寸前にまで至っている人がおもな対象となります。
ポイントは薬や精神療法といった特定の治療方法を行うのではなく、あくまで自然な会話の中で治療を目指していくこと。患者にとってもそちらの方がよりリラックスでき、話したいことを話せる環境といえます。
言いたくてもいえないことを吐き出すだけでもストレスの緩和に役立つもの。それをうまく活用することでメンタルヘルスに大きく効果を発揮することができるのです。これからの企業看護師においてもっとも求められる心理方面の資格といってもよいかもしれません。なお、資格の取得には講義の参加とレポートの提出などが必要となります。主催するメンタルケア協会の情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。