「家族心理士・家族相談士」の資格を取得するには

企業看護師の仕事に役立つ資格「家族心理士・家族相談士」

企業看護師としてキャリアを重ねていきたいと考えた場合には看護師の資格だけでなく、その他も資格も取得することも念頭に置く必要が出てきます。キャリアアップのためにはより幅広い仕事がこなせることが求められますし、そのためには看護師の知識・スキルから少し外れた知識・スキルも求められるからです。

 

とくに近年ではメンタルヘルス、心理学の方面で看護師の役割が求められるようになっています。一般企業における従業員のカウンセリング業務などはその典型的な例といえるでしょう。そんな心理学と関係し、看護師のキャリアアップに役立つ資格「家族心理士・家族相談士」があります。

 

この資格は名称からも推測できるように、家族内の人間関係によって生じる問題を解決するため、精神面の治療や相談業務に応じる資格のことです。ドメスティックバイオレンス、あるいは子供の非行、そこまで深刻ではなくても親子の会話・理解不足といった問題に対して助言、指導を行うわけです。

 

民間企業で雇用される企業看護師の場合、家庭を持つ従業員を対象にカウンセリングを行うケースも出てきます。家庭内の悩みがその人の健康を損ねている可能性もありますし、仕事における能率や集中力を低下させてしまっていることも考えられます。その意味でもこの家族心理士・家族相談士の資格は企業看護師にとって非常に有用なものなのです。

 

この資格を取得するためには日本家族心理学会、もしくは日本家族カウンセリング協会に入会したうえで研修会・ワークショップで所定の学習を修了する必要があります。また、家族心理学の領域での臨床実績も求められます。学習時間は最短でも66時間。取得までにはそれなりの時間と手間がかかりますが、それだけの価値がある資格といえるでしょう。民間企業はもちろん、教育機関や介護・福祉の分野、あるいは行政機関でも役立ってくれるため、企業看護師としての幅を広げることもできるはずです。さらなるスキルアップのため、取得を目指してみてはいかがでしょうか。