企業看護師の仕事に役立つ「交流分析士」の資格とは
企業看護師に求められる大きな役割のひとつが心のケア。企業では従業員の心の問題の対処が重要なテーマとなっています。うつ病などの問題で休職・退職に追い込まれる従業員が増えており、それが職場の雰囲気の悪化や仕事の効率の悪化などをもたらしてしまっているからです。看護師は医療関係者の資格としてこうした心のケアにあたるわけですが、必ずしもメンタルヘルスに対する専門的な知識を持っているわけではありません。ですから産業看護に携わる際にはこの方面に関する資格を持っていることも重要になってくるのです。
そんな企業におけるメンタルヘルスに役立つ資格が交流分析士です。NPO法人の日本交流分析協会による資格であり、「交流分析」においてエリック・バーンという人物が提唱する心理学に基づいています。
この交流分析はその名称の通り、人間関係など日常生活における問題を解決するために用いられるのがこの心理学の大きな特徴。医療以外の分野で役立てられる機会が多いのが特徴です。交流分析士はその理論に基づき心の問題のケアを行うのです。
交流分析を通して自己理解や自発性、親密さといった「自律した人間」を目指すことができます。これらの要素は社会人として、企業で働く人材としてもっとも基本的なポイントとなるでしょう。看護師が交流分析士の資格を取得することで従業員のメンタルヘルスだけでなく、職場の雰囲気作りにも役立てることができるのです。資格は1級、2級、インストラクター、准教授、教授と難易度に合わせて数種類存在しています。企業看護師としてやっていこうと思っている人は取得を目指してみてはいかがでしょうか。