企業看護師の仕事に役立つ資格「健康運動指導士・健康運動実践指導者」
企業看護師は勤務する企業の従業員の健康を守る役割が求められています。それだけに看護師としての専門知識が求められるわけですが、さらに一方進んで健康維持、健康増進を推進する役割が求められることもあります。健康に関連したイベントや啓蒙活動を実施する際にはとくにこの方面のスキルが求められます。
そんな時に取得しておくと役立つ資格に「健康運動指導士・健康運動実践指導者」があります。どちらも日々の健康づくりのために指導やプログラムの作成を行うための資格です。特定のスポーツの指導者になるための資格ではなく、広く一般の人々の健康意志を目的としている点に特徴があります。
まず健康運動指導士。この資格は生活習慣病の予防や医療の軽減を大きな目的としており、そのための日々の健康づくりを提案することがおもな役割です。ですから一人一人の健康状態を把握し、あくまで安全に体を動かすことができる運動プログラムを作成することが求められます。この資格を取得するためには養成施設を修了するか、保健師や管理栄養士などの資格を取得したうえで講習会を修了し、認定試験に合格する必要があります。
もうひとつの健康運動実践指導者は健康運動指導士と同じような役割ですが、より実践的かつ効果的に指導できる能力が求められる資格です。指導力はもちろん、本人自らが率先して手本を示すことができる運動能力も求められます。看護師の知識・スキルにはない部分ですから、取得することで企業看護師としての幅を大きく広げることができるでしょう。ただし、取得のためには3年以上運動指導に従事した経験がある、運動指導に関連する資格を取得しているといった条件が求められます。ですから取得を目指すならまず健康運動指導士が先となるでしょう。
なかなか看護師と併せて取得するのが難しい面がある資格ですが、それだけに取得によって一般企業はもちろん、教育機関や行政機関など幅広い分野で活躍の機会を得ることができるでしょう。